リペアショップ鹿児島店 の日記
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下駄箱のミステリー ウレタン底の靴
2011.08.02
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リペアショップ鹿児島店の坂元です。
今回は、靴の「かかと」や「靴底」が突然壊れる話です。
独立行政法人 国民生活センターの記事によるといくらも履いていない靴なのに、歩行中突然靴底が壊れた、ある日履こうとしたら靴がボロボロに欠けていた…。
こんな苦情が、PIO-NETに 440件も入力されている(1997年10月26日まで)。それが原因で転倒しけがをしたケースもある。
靴底がウレタン製の靴は、軽くてクッション性があり磨耗に強いが、使用頻度には無関係に一定期間が経過すると、靴底のウレタンが加水分解(※)を起こして破損するという欠点がある。
長期の保管には適さない旨や、短期間でも保管方法に注意することなどを表示しているメーカーもあるが、苦情は一向に減少しないそうです。 (※) 加水分解---ウレタンのような化合物が水・空気中の水分等によって分解する反応。
<靴メーカーの対応>
全日本履物団体協議会傘下の業界団体である日本靴工業会に加盟する靴メーカーは、説明書に「発泡ポリウレタン底は(略)長期間の保管をすると使用回数にかかわらず経年変化を生じ、破損する場合があります。」と記載している。
メーカーによっては、靴底にウレタン底である旨を表示したり、「風通しのよい場所に保管すること」「長期間の保管を避けること」などの説明書を入れているところもある。
また、同工業会によると、近年ウレタンの中でも経年変化を生じにくい材質に変えるメーカーも増えているとのことである。
<消費者へのアドバイス>
ウレタン製の靴底は加水分解により劣化して破損するので、以下のような注意が必要である。購入するとき、靴底の材質について表示を確認するか、表示がない場合は販売店で聞くこと 長期間の保管には適さない商品なので、購入したら頻繁に履くほうがよい。 短期間でも保管するときは、風通しのいい場所に置く。
靴箱に入れる場合は箱の横に穴を開けて入れる(ビニール袋で保管するのは最も悪い)。雨の日に履いたら水気を拭き取っておく。 礼装用や季節性のあるデザインの靴などたまにしか履かない靴は、ウレタン底でないものを選ぶ。以上のような事を認識して、靴選びして下さいね!
以 上
